関東学級力向上研究会
関東学級力向上研究会は、子どもたちが協力して学級力を高める学級づくりを普及することを目的とする研究会です。アクティブ・ラーニングとしての新しい学級経営の手法を共に開発していきましょう。
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学級の子どもたち一人ひとりを丁寧に見取るために

 ありがたいことに,多くの小学校と中学校の学級担任の先生方に取り入れられて,学級づくりのアクティブ・ラーニングである「学級力向上プロジェクト」は全国で着実に広がりを見せています。教師主体の学級経営から,子ども主体の学級づくりへ,そして教師と子どもたちが協働的に取り組む学級づくりへという実践の流れが,多くの学校ではっきりとしてきました。
 しかし,そうした大きな効果がある反面で,学級力レーダーチャートという,子どもたちの学級評価の平均値の影に隠れた,クラスの中の課題のある子や気がかりな子たち(いじめをしている子,いじめを受けている子,情緒的なコントロールが難しい子,消極的な子,友だちがいない子,発言が苦手な子,学習上の課題が大きい子,家庭のことで悩みのある子,など)一人ひとりに向けた配慮や意識が生まれにくいという問題も明らかになってきました。
 つまり,こうした長い実践の歴史の中で,「学級の子どもたち一人ひとりを大切にして,課題のある子や居場所のない子,気がかりな子,多様な教育的ニーズのある子を,どのようにして学級力向上プロジェクトを通して育てていけばよいか?」という課題が生まれてきたのです。今こそ,一人ひとりを大切にする学級づくりの実践がどの教室でも求められています。そのためには,レーダーチャートだけではなく,子どもたち一人ひとりを表示することができる新たな可視化ツールが必要であると考えました。

 学級力プロット図とは?

  新たに,クラスの子どもたち一人ひとりをドットにして,「やりぬく力」(縦軸)と「つながる心」(横軸)という学級力の2つの軸を交差させた4象限グラフの上にプロットし,「学級力プロット図」と命名して学級力アンケートの結果を学級担任の先生方に可視化して,一人ひとりを大切にする学級づくりに生かしてみることにしました。学級担任と子どもたちが,第3象限(学級力に関わる達成志向「やりぬく力」と協調志向「つながる心」の両面でマイナスの状況)にプロットされる子どもたちを早急に見つけ出し,教師と子どもたちが協力して課題のある子たちへの関わりや支援を積極的に行うことを通して,クラスにいる子どもたち一人ひとりを大切にしたよりよい学級づくりが実現するのではないかと考えたのです。
 この新しい「学級力プロット図」を活用すれば,個と集団が響き合いながら共に成長する学級を生み出すことができます。なお、この学級力プロット図を学級の子どもたちに見せるかどうかは、慎重に判断してください。まずは、学級担任の先生が自身の学級経営をより充実させるためにのみ活用する方がよいでしょう。


どのようなグラフになるの? 二次元散布図の特徴

 学級力プロット図は、いわゆる二次元散布図の形をしています。つまり、縦軸と横軸を交差させてできる4章限グラフです。それぞれの軸には、学級力の項目を次のように位置づけて、点数を合計して一人ひとりの子どものグラフ上の位置を決めています。
【縦軸】 やりぬく力 (達成力,自律力,規律力)
【横軸】 つながる心 (対話力,協調力,安心力)
 具体的なイメージは、次のようになります。


 この学級力プロット図は,基本的には学級担任が用いて,学級内の課題のある子を早期に発見しその子への個別指導を充実させるとともに,長期的な変容過程を散布図から見出して子どもの状況に応じて関わり方を改善していくことに効果を発揮します。しかし,学級の子どもたちが落ち着いて冷静に判断できるようであれば,学級力プロット図(ドットのみ表示)を子どもたちに可視化して提示し,子どもが特定されない工夫をした上で,第3象限や第2・4象限に位置づいている友だちが感じている課題を推測したり,ワークシートなどで書いてもらった自由記述からその子の思いや願いを想像したりして,一人ひとりを大切にしたスマイル・アクションを立案して実践することもできます。各学級の実態に応じて、ご活用ください。
 このようにして,学級力レーダーチャートでは学級全体の状況とその移り変わりの様子をアセスメントし,学級力プロット図では学級の子どもたち一人ひとりの位置とその変化の様子をアセスメントすることにより,学級内の集団と個を多面的・多角的に診断しながら,より的確できめ細かな学級づくりを行うことが可能になったのです。


学級力プロット図の作成ソフトはどこから入手できる?

  この学級力プロット図の作成ソフトは、新刊の『NEW学級力向上プロジェクト』(金子書房、2021年)のダウンロード・サイトから無償かつパスワードなしで、誰でも入手することができます。また、学級力プロット図の作成ソフトは個別に単体で提供しているのではなく、最新の集計ソフトの一部に組み込まれているので、エクセルのプログラムに学級力アンケートの結果を入力するだけで、これまでの学級力レーダーチャートと同時に学級力プロット図も自動で作成されますので、簡単に学級力プロット図を利用することができます。詳しい操作方法は、上記のダウンロード・サイトにアップしてあるマニュアルをご覧ください。

使い方の実践事例はあるの?

 上記の新刊書『NEW学級力向上プロジェクト』に小学校と中学校での活用事例が掲載されていますので、参考にしていただければありがたく思います。
 



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少しずつ更新します。

どうぞよろしくお願い申し上げます。